K5(けーご)の競輪、自転車談義

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見どころ 第32回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント【G1】

寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメントは10月19日~10月22日までの4日間、新潟県弥彦競輪場で行われる特別競輪G1である。

昨今、6日制などのG1が増えてきていて売り上げが上がり賞金も上がっているのでよいのかもしれないが、個人的には4日制がちょうど良い。6日制は情報を追いかけるには情報過多になり追いつけない部分もある。慣れの問題なのかもしれないが…

寛仁親王牌の特徴

今でこそ寛仁親王の名がつき親王牌と呼ばれているが、前は世界選手権記念トーナメントという名であっただけに主に世界でトラック競技をメインにやっている選手に特別措置がひかれた大会である。

世界のケイリンを舞台に活躍している選手が競輪で力を見せつける開催でありながら、世界の強者たちを次々と倒している日本代表選手がラインの力に負かされ、競輪の素晴らしさ、ラインの良さ強さが際立つのも寛仁親王牌である。

選考基準

世界で自転車競技トラックを中心の選手の選考基準としては以下の通りだ。

・選手選考対象期間において2ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S1)
・世界選トラック競技出場者
・ 世界選に準ずる国際大会トラック競技の1~3位
・ アジア選ケイリン及びスプリント1位
・ 過去のオリンピック自転車競技トラック種目メダリスト(全プロトラック競技出場予定かつ開催時S1)

・全プロトラック競技出場者でケイリン決勝出場者と各競技1~3位
・ 全プロトラック競技出場予定者で平均競走得点上位者
・以上108名に達しない場合は地区プロトラック競技出場者から平均競走得点を勘案し推薦

理事長杯9名

世界選手権にてケイリンまたはスプリントで3位までに入着
全プロにてケイリン1位、スプリント1位、1km TT 1位

 

全プロケイリン優勝 山口拳矢

全プロスプリント優勝 雨谷一樹

全プロ1km TT優勝 菊池岳仁

※中野慎詞の23年世界選手権ケイリン3位は今大会選考期間外となり来年の寛仁親王牌理事長杯に選出される。

特選18名

ネーションズカップアジア選手権ケイリンまたはスプリント1位
全プロケイリン決勝競走出場者

全プロスプリント2~3位

全プロ1kmT.T.2~3位

全プロチームスプリント1位

※理事長杯に選抜された者及び決勝競走で失格となった者を除く

 

ネーションズカップ2023第2戦 ケイリン1位 中野慎詞

全プロケイリン決勝競争出場 南修二

全プロケイリン決勝競争出場 小松崎大地

全プロケイリン決勝競争出場 眞杉匠

全プロケイリン決勝競争出場 山田久徳

全プロスプリント2位 川端朋之

全プロスプリント3位 渡邉一成

全プロ1km TT3位 松井宏佑 (全プロ1km TT2位は新田祐大

全プロチームスプリント1位 末木浩二

全プロチームスプリント1位 中島詩音 (もう一名は菊池岳仁)

 

※選考期間内における国際大会(世界選手権自転車競技大会・アジア自転車競技選手権大会ネーションズカップ等)を選考の対象とし、複数回開催された場合は全て対象となり、選考期間内における上記国際大会が開催されない場合は、選考の対象としない。とある。

 

個人的には世界選手権優勝者の待遇が理事長杯選出というのはあまりにも軽視されすぎていると感じる。準決勝ないし、せめてローズカップからでもよいのでは?と思う。日本の競輪を背負い、世界で戦う選手にもっと敬意を。と思う。一方で日本の競輪という自転車競技のレベルの高さが窺えるにはとてもよい機会であり、まさにG1に相応しい。

注目の選手

やはり今年トラック競技を中心活躍している選手が注目である。

中野慎詞(岩手)

デビュー前から注目を浴びた期待の121期、ポテンシャル充分。8月の世界選手権ケイリンでは3位。競輪でもオールスター競輪で準決勝まで勝ち上がる。

佐藤慎太郎や守澤太志など北日本の強力な番手陣を味方につけどこまで勝ち上がれるか。

太田海也(岡山)

こちらも121期、中野の同様早期卒業の1人。世界選手権では惜しくも表彰台とはならなかったが、直近のアジア競技大会スプリントでは堂々の1位で金メダル獲得。競輪でもオールスターでは準決勝進出と存在感を表している。

中国地区にも松浦、清水と超心強い番手陣がいるのも見どころだ。

窪木一茂(福島)

競技での成績で特別昇級しS級2班になり、世界選手権スクラッチで2年連続2位で銀メダルを獲得し、直近のアジア競技大会ではオムニアムで金メダル獲得。メイン種目は短距離ではなく中長距離であり、競輪での大きな実績はなく、レース運びや展開対応はまだまだであるものの抜群の自転車センスでカバーし、競争得点は101点ある。注目度は高い。ヤンググランプリの出場権争いとしても今開催が重要だ。

 

中野や太田はラインとしても強力であり、組み合わせ次第では決勝進出の可能性も充分あるだろう。

勝ち上がり

初日

特別選抜予選の各レース2着までの4名 

日本競輪選手会理事長杯の5着まで5名 

計9名はローズカップを経て準決勝へ上がれることになっている。

準決勝

二次予選Aの各レース4着までの12名 と

二次予選Bの各レース2着までの6名 と

ローズカップ出場の9名

計27名で行われる。

 

グランプリに向けた熾烈な賞金争い

残りG1も寛仁親王牌を含め後2つ。獲得賞金でのグランプリ出場が危うい選手は残りの2つをかけて是が非でも獲りにくるだろう。

賞金

優勝賞金 3800万

決勝は2着 1969万 3着 1270万と優勝しなくともGP権利の9位にランクインできる可能性のある選手がたくさんいます。

賞金ランキング

1 古性優作 1億7292万

2 山口拳矢 1億2890万

3 眞杉匠 1億481万

4 佐藤慎太郎 1億326万

5 松浦悠士 9027万

6 清水裕友 8142万

7 脇本雄太 8059万

8 深谷知広 7767万

9 新山響平 7425万

10 郡司浩平 5902万

11 新田祐大 5693万

12 守澤太志 5659万

13 山田庸平 5587万

14 犬伏湧也 5479万

15 三谷竜生 5113万

 

現段階で5000万以上獲得賞金がある選手の順位である。11位から14位までは差が約200万であり、理事長杯の賞金71万、ローズカップの賞金が109万であることから優勝しなくても順位は大きく動きそうだ。

さらに脇本雄太の欠場が決定しているので優勝すれば7位付近までランクアップ可能だ。

注目のトラック選手と賞金争いと見どころ沢山の寛仁親王牌である。

昨年の様子

第31回寛仁親王牌•世界選手権記念トーナメント

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