K5(けーご)の競輪、自転車談義

人生はそろそろ打鐘周回へ…

ミッドナイトG3決定!開催へ

9月26日JKAは2024年度G3などの開催日程を発表しました。

特記事項のひとつが界隈を騒つかせた。記載内容を見てみると

『ミッドナイトG3(S級7車立て7R+L級7車立て2R)試行実施について』とあり

目的を見てみるとこんな記載がある。

『ミッドナイト競輪を楽しんでいただいているお客様にS級選手が出走する昼間・ナイターのグレードレースへの興味を喚起することを目的とし試行実施します。』とある。

変わる競輪、変わるJKA

これには賛否両論あり、SNSでは論争まではいかないが賛成派、反対派とさまざまな意見が飛び交っている。

競輪は歴史がある業界では珍しく、他の業界に比べ比較的、新しい事にすばやく取り組んでいるのではないだろうか。

競輪に限らず歴史のある業界は良くも悪くも閉鎖的であり、古き文化に対し意固地になっている業界も少なくない。競輪においては古き良き文化は残し、新しくて良いものは取り入れていくという素晴らしい組織の片鱗がうかがえる。

今回の新しい試みも大いに賛成だ。新しい試みというのは組織としても存続していくには必ず行っていかなくてはならないものと考えている。組織の現状維持は衰退を意味するわけで、素晴らしいことである。

変化を恐れる人は多く、もちろん批判されるだろう。失敗もするだろう。競輪は危険が伴うので、選手の安全が第一で安全が担保されないのであればやるべきではない。

それでも失敗を繰り返し成長していくものである。公式にも”試行実施”としているので個人的には応援したいと思っている。同じような考えの人がいたら嬉しいし、共に盛り上げていきたい。

なぜミッドナイトG3だったのか

22年度は20年ぶりに年間の売り上げが1兆円を達成。そして25年度の売り上げ目標1兆2500億円に設定されたのです。

目標達成にむけた取り組みのひとつに顧客ニーズを捉えた商品ラインナップとある。そうです。売り上げ好調なミッドナイト競輪でレベルの高いS級レースを行えば倍増するのではという単純な狙いではあるが、23年度に試験的に行ったS級ミッドナイト競輪は大成功したのです。

ネット車券の狙い。売り上げは取れるのか。

ミッドナイト開催は本場での観戦、車券購入はできない。そのため車券購入はネットを経由して購入することが必須である。競輪の客層大半は50代以上でしょう。ほとんどはネットでの購入はしていないイメージである。イメージで申し訳ないがデータなどは見当たらなかった。

それでも容易く購入でき、即参加できるというだけでハードルは下がるし、今までの客層ではない若い世代にリーチするのはとても良いことである。

長期的な顧客、ファンへ

さまざまなキャンペーンや広告で短期的な客を呼び込んだとしても意味はなく、若者にリーチし、長期的な顧客。いうなればファンになってもらわなくては意味がないのである。そこの狙いとしてはミッドナイトにS級というのは良い狙いだと思う。

確かに、深夜に無観客の中で競争を強いられる選手たちは体調的にもキツく、モチベーションも上がらないかもしれない。少なくとも有観客に比べれば絶対に上がらないであろう。しかし今やネット社会、買い物一つ飲食ひとつするにもネットで検索する時代だ、いきなり本場で観戦する若者は少ないだろう。まずは手軽にネットで購入し、ネットで観戦すれば、いずれ本場へ足を運んでくれることだろう。音楽イベントにしても他のスポーツ観戦にしてもやはり”生”は別格である。競輪もそこは負けていない。

入口の狭さに対してのアプローチ、まさに顧客ニーズを捉えた狙いかつ取り組みだろう。

懸念点

深夜に限らず世の中にはたくさんの娯楽があり、そこに競輪が割って入れるかどうかは簡単な話ではない。成功するか、失敗するかはわからない。

もちろん、懸念点もある、売り上げ重視による選手軽視は絶対にあってはならない。前述したが斡旋スケジュールによる体調不良発生や落車の誘発などはないように徹底してもらいたいものである。

あと、ミッドナイトの車番は現状、内枠から競争得点順になることで公正という点で疑問点である。この際に改善されることを願う。

 

24年7月16日〜18日 佐世保競輪

25年2月17日〜19日 小松島競輪