K5(けーご)の競輪、自転車談義

人生はそろそろ打鐘周回へ…

前人未到の同一記念6連覇防府記念

前人未到の同一記念6連覇という期待のかかる地元清水裕友だが、初日から一つもスキを見せることなく、完全優勝を成し遂げた。

記念すべき新記録は地元山口ではなく、防府競輪場施設整備の影響で玉野競輪で開催となりました。しかしこれが清水にとっては変な気負いなく走れたとコメントを残していた。

グランプリ?タイトルホルダーだらけ

初日特選は9人のうちほとんどがタイトルホルダーという豪華な顔ぶれ。

GPですと言われても全く不思議ではない顔ぶれ。

新山のつっぱり先行を赤板1センターから犬伏が強烈に仕掛け、最終ホームでは先頭に立ち、しっかり追走の清水は危なげなく1着。

初日のこの走りから犬伏は清水の6連覇のため玉野にきたというのが今ならわかる。

SSに黄色信号

二次予選でSS生き残りにかける郡司が落車棄権となってしまった…

今年はダービーの落車がきっかけで長期にわたって不振に苦しんでいたが、それでも同一年で記念を4つ獲るなど存在感を示していた。共同通信社杯後あたりから調子もかなり上向いていて初日特選も2着だっただけに非常に残念な結果に。

去年も防府記念の決勝で落車があったが、今年はSS圏内もギリギリというところなので、去年以上に痛い落車となってしまった。

裕友のために

かつてゴールデンコンビと言われた松浦と清水のライン。1年以上連携がなかった2人は初日特選にラインを組んだが、犬伏の3番手で千切れてしまった松浦。

防府記念の中心は裕友。今年も裕友が中心になるように考えている。」と話した松浦。清水の6連覇のために来たと明言していると言っても良いだろう。決勝で再度連携をしたい松浦は準決勝で別レースながらも”新山を決勝に上げない”という粋なアシストをするのであった。こう言ったところからも信頼関係が築いているのがよくわかる。

そして、決勝で連携することになった松浦はさらなるアシストをこなす。今節は立役者として完璧なまでの仕事をする松浦であった。

今年、連携のなかった松浦がここまで清水をアシストするのは防府、6連覇という理由だけではない気がするのは皆同じではないだろうか?

清水と松浦は来年はSSとして共にレースすることが増え、今年以上に連携するのはもう確定している。松浦が見据えているのはもう今年ではないのかもしれない。

お見事!中四国結束

犬伏、鳥取、清水、松浦と4人が決勝進出を決めた中四国

清水の6連覇を地区で狙うには鳥取は4番手を固めた方が良いと思ったが、松浦がハナから4番手を固める方向で進めたという。中国地区と犬伏の別線選択なかったという。あったとしても3番手は松浦だった。と、とことんアシスト役に徹していたのがわかる。

中国でラインを組まず中四国として挑んだのは清水も松浦も犬伏に世話になっていると言うコメントがあった。犬伏もそれに応えて、高久保の加速につっぱりを見せ、主導権を渡さない素晴らしいレース運びをした。

今年は玉野で開催されてされているので鳥取としてはホームバンクなわけである。さらには清水と同期というのもあり、優勝できるチャンスがあるなら優勝したい。という気持ちは自然なことであるし、清水の6連覇を阻止したとして、同地区でホームバンクの鳥取なら清水も負けてなお良しとなるのではないのだろうか。

鳥取はレース後、悔しいと漏らしていた。”今回の”松浦とは真逆で同地区だが勝負は勝負。といったところも競輪らしくて好きだ。個々の様々な思いが乗った決勝。

最強古性までも…

対するは最強大阪ラインの古性と稲川であろう、古性は連日調子は良くないとコメントを残すもののしっかり決勝に乗ってくるあたりはさすがだ。決勝も負けはしたもののしっかり強さが目立った。

5番手から2コーナーあたりで捲り仕掛けると稲川が離れるほどの加速、前3人の中で1番加速していた。あっという間に松浦が後ろに。誰もが「これは、古性か…」と思うほどの加速だったが…

次の瞬間、清水が古性をブロック!その後、松浦が併走したこともあり古性は大外を回されることになり4着に沈んだが、ブロックされた後ももう一段加速したように見えた…最初の加速と清水のブロックを受けてもさらに加速して4着に入るという強さを見せた。(もう一度言うが調子は良くなかった古性)

6連覇の立役者 松浦が見せた数秒間で複数のアシスト

清水が古性を捌いた時のスペースに松浦がしっかりと入り、内を締める。松浦はこの段階で絶好位置、ここで踏めば清水と鳥取の間を割って1着の可能性も十分あったがここで清水と併走した。これで稲川と中本の中割りコースを消した上に古性を大外に追いやるという好アシストを見せたことで、清水が絶好位になり先頭を走る鳥取を差して6連覇となった。

松浦の走りには賛否あった。確かに全員が勝負すると言う点においては松浦のレースはいただけないのかもしれないが、松浦のアシストはこれまでのメイチ駆けとは違い、ラインから1人勝たせるといったアシストでもなく、鳥取にもちゃんとチャンスがあったということが大きな違い。そして自らは3着に残るという完璧な素晴らしいレース内容であるだろう。

清水の6連覇の立役者であることは間違いない。

ゴールデンコンビからゴールデンライン

このレースの2人を見ると来年はどんなレースを見せてくれるのか。今から楽しみである。いや次の目標は犬伏タイトル獲得か。コメントにもあったように2人とも犬伏には世話になっていると、今回しっかり前を駆けた犬伏のタイトル獲得に2人が走るのではないか、ともなると中四国勢が覇権を握る時代が来そうな予感…

早くて今年のグランプリでみれるかもしれない…

 

犬伏、松浦、清水のゴールデンラインは他地区からしたら脅威でしかないだろう。

 

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