K5(けーご)の競輪、自転車談義

人生はそろそろ打鐘周回へ…

個人総合リーダー死守!ブルージャージ着用の橋本

UCIチャンピオンズリーグ第2ラウンドはドイツのベルリンベロドロームで行われた。

日本の橋本は第1ラウンドで獲得した初の総合リーダージャージをキープすること成功した。

これで第2ラウンドに引き続き、第3ラウンドもブルージャージを着てレースすることになった。

ブルージャージ、総合リーダーの証を纏いレースをするということは、レース中マークがより厳しくなり、ライバルたちが結束して橋本を早々にレースから降ろそうという動きをするもの。自転車競技では定石であり厳しいレースが予想された。レース後に橋本も「マークが厳しかった」とインタビューに答えている。エリミネーション終了ブルージャージキープが決まった瞬間の橋本の喜びを見ても分かるとおり、総合リーダーの座を守るというのはとても難しいことなのである。事実、過去のチャンピオンズリーグエンデュランスカテゴリーの総合リーダーは毎回毎回変わっていたくらいだ。

橋本はすごいことをやってのけているのである。

クラッチ

第1ラウンドでは積極的に逃げに乗ったのもあり、序盤からマークが厳しく思うように動けず。大きな動きはなく残り9周を切ったところでシュミットバウアーが逃げに出る。そしてこれにのったのが総合2位のビビックである。残り4周切ったところでビビックはさらにアタックを決め、単独独走で勝利。

橋本は集団牽引するがビビックを捉えることはできなかったが、集団内では3番目の5位でレースを終える。

クラッチ終了時点では総合リーダーの座を暫定的にビビックにあけわたす形になった…

エリミネーション

ビビックとのポイント差が3pt差で迎えたエリミネーション。1着以外は2pt差なので少なくとも二つ以上離してレースを終えたい橋本。第1ラウンドのエリミネーションで勝利しているビビックは確実に最後まで残るであろう強敵だ。

ブルージャージを着ているせいか第1ラウンドよりはるかに厳しいマークでレースを進めた橋本は最後方に置かれることが幾度となくあり、ヒヤッとする場面も多々あった。

エリミネーションに挑む時は脚を残して負けないをモットーにしているという橋本は言葉通り最後方に置かれては惜しげもなく脚を使い前段へポジションをあげていた。

橋本、ビビック共に残り5人まで残るがスプリントラップで橋本がアタック。この瞬間内に包まれたビビックはここで敗退。

橋本、ティドボール、へステルスの3人残り4周まで残るが、残り4周を残した時点でなんとへステルスが奇襲とも言えるアタック。それを追うティドボールに遅れた橋本はスプリントラップでティドボールを全力スプリントで交わして力尽き、へステルスを追う体力は残っていなかった…2位でエリミネーションを終えた。

個人総合トップ

逆にビビックに3pt差をつけ、総合リーダーの座を守った橋本は観客に歓声を煽るようなパフォーマンスを見せ、喜びを表現してみせた。

リザルト

2023 UCIトラックチャンピオンズリーグ第2ラウンド終了時点のリザルト

1位 橋本英也(日本) 59pts

2位 Dylan BIBIC(カナダ) 56pts

3位 William TIDBALL(イギリス) 44pts

 

2023スクラッチ世界王者のティドボールが3位に浮上。

ビビックは2023エリミネーション世界2位、2022スクラッチ世界王者。

世界トップのプライドがあるだろう。2戦連続でブルージャージを着た日本人に真っ向から向かってくる雰囲気で第3ラウンドを迎える。さらに厳しい戦いになることは間違いない。

しかし注目されればされるほど力を発揮し、チャンピオンズリーグの異様な雰囲気も力に変えているかのような強さの橋本に次戦も期待できる。

ビビックやティドボールをねじ伏せ、ブルージャージを誰にも譲ることなく、この偉業を最後まで見たい。