K5(けーご)の競輪、自転車談義

人生はそろそろ打鐘周回へ…

立川記念【G3】鳳凰賞典レース

毎年、冷え込みキツくグランプリの興奮は冷めやらぬ年明け最初の記念として行われている立川記念 鳳凰賞典レース

今年も年明けに開催されているが9月にも開催。そう、今年2回目の鳳凰賞典レースである。

1月との大きな違いは9月ということで今活躍している選手と現SSと豪華メンバー斡旋になった今節立川記念。

正直、SSの3人の今年の目立った活躍はなく、獲得賞金ランキングでも低迷気味の3人ではあるが、それでもSSといった走りを見してくれるのがSSである。

加え、オールスター競輪で大金星をあげ、タイトルホルダーとなった眞杉匠。

来期、SS返り咲きが濃厚の清水裕友。

前週の平安賞で記念初制覇の活躍めざましい北井。

G1獲得に一番近いと言われている若手、犬伏湧也。

 

 

初日

初日の特選では北井が入れないほどの激戦となった。北井を特選メンバーに入れた方が盛り上がったのではないかと…

レースは重いと評判も立川バンクを得意とする清水が犬伏の番手から抜け出し勝利。

道中迫り来る眞杉を巧みに捌きブロック。素晴らしいブロックだった。

裁かれながらも3番手確保した眞杉。絶好の位置から平原抜け出し2着。

眞杉が裁かれ好位置確保北日本。と思いきや、新山失速で裁かれた眞杉に3、4番手を明け渡してしまいバックでは最後方に置かれながらも守澤は直線素晴らしい追い込みで3着到達。今年、落車やケガで苦しむSSの2人が入った。復活を期待させてくれる走りだった。

 

二日目二次予選

台風13号の影響で大雨強風の中、開催された。悪天候でも走る選手たちの精神には脱帽であるが、主催者は選手ファーストでいてもらいたいものである。避けられる事故や落車は避けてほしい。幸い大きな事故などはなかった。

波乱はなく順当に勝ち上がりを見せた。8Rで師弟関係にある阿竹が犬伏のカマシに秒で千切られるという珍事や12Rで平原武田ラインが復活しワンツーがあり往年のファンをはじめ楽しめた1日だったのではないだろうか。

 

三日目準決勝

10R

4着で勝ち上がりは見せられなかったものの犬伏に捲りについていけた(といったら失礼であるが…)園田には非常に驚かされた。捲りだったからついていけただけでカマシだと千切れていた可能性はある。有数の選手が千切られる犬伏の番手だが、今後の園田に期待。要チェックか⁉︎

11R

新山前受けからつっぱると北井に好位置を与えてしまうという状況下でどうするか?と思いきや北井の位置も関係なく、先行勝負。これにはSSの先行屋のプライドが見えた。直線では力尽きるも3着で決勝進出。北日本の番手、佐藤慎太郎、守澤、成田和也あたりであれば新山の競争スタイルは必ず活きてくるだろう。

12R

最終波乱…清水裕友敗退。初日特選を制していただけに残念な結果になった。

清水は最終3角で捲り上げていったが平原の牽制を受け直線届かず。平原の牽制はオールスター時にも物議を醸したが、今回も決して良い牽制ではなかった。初日の清水のブロックやこのレースの打鐘前2角の眞杉のブロックを見てほしい。身体や頭を使いブロックをするべきで、自転車や車輪を使ったブロックは危険でしかなく、牽制はよく見られるものの動きはあそこまで大きくない。車輪が内側か外側か?失格か?ではなく危険行為はすべきではない。

 

決勝

関東5人が並ぶことになり、眞杉森田の同期ラインからの森田記念初制覇や平原優勝など前日から関東が大賑わいを見せた。

眞杉のコメントでは”やることはひとつ”とメイチ駆けをにおわすコメントまで出ており、別線はかなり厳しい状況になった。

別線の戦い方としてはS取りすることで関東を後ろすることが前提である。関東前受けから5人でタテに踏まれたら勝てる術はない。

そこでカギとなるのは2番車新山でS取り争い。眞杉と新山の先行争いで、もつれるところ守澤、犬伏、北井が狙う。

 

レース開始と同時にほぼ関東ライン優勝が決まったのではないだろうか?

新山がS取りを狙ってないように見えた。関東にSあげたのはなぜだろう?元々カマシから叩けると思ったか?または眞杉との先行争い必須なので死に駆けの相手では自分が消耗して優勝できる可能性がないからか?

前述した通り5車並んだ上にメイチ駆けでは2車と単騎勢2人では太刀打ちできず…

無事?森田優弥の記念初制覇となった。おめでとうございます。

 

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おわりに

関東の戦い方について

メイチ駆けも悪いとは言わないが見ていて好きじゃない(つまらないと思う)人もいるだろう。ギャンブルとしてというより競輪を純粋に楽しんでいる人にそう思う人が多いのではないかと思う。

関東は先月のオールスターでもやっているから尚更だ。

ルール上問題はないし、仲間が決勝まで勝ち上がって来なければできない作戦なので選択としては問題ない。

それに立ち向かう別線がいて阻止する勝負があるのも競輪の醍醐味だ。

 

そして地元、高橋築は5番手で良かったのか?果たして本当にこれは関東結束だったのか?

レース後のコメントでは「どうしても、ああいうふうになっちゃいますよね。5番手では仕方ない。これから自分の立ち位置を上げていかないとダメだと思いました。」と残している。

北井、犬伏の後ろのが空いていたにもかかわらず、絶好の番手を捨て関東5番手を選択。これは地元記念の決勝の勝負を捨てているに近しいものではないか。

もしくは眞杉ー森田ラインと佐々木ー高橋ライン。どちらかの3番手に平原でも良かったのでは?

 

立川記念の前週に向日町競輪で行われた平安賞では、北日本の番手陣3人はそれぞれ空いている自力選手につく選択、佐藤慎太郎が「本当なら鉄馬が後ろかためるべきだろう」と言いつつも「みんながチャンスあるところで走るのが良いね」と言っていた。

 

(関東ファンのぞく)ファンはもっと面白いレースの選択があったのでないか?と思っているのではないだろうか。

面白さは二の次?選手は勝つためにやっている。そんなことはみんなわかっている。だからこそ9人全員が勝てそうな並びにするのも面白いわけだ。

今回の場合、平原の役回りだったのではないか?

 

平原のいま

不調なのか、老いなのか、今節の力不足が否めない平原。初日こそ復調気配があったものの最終日決勝ではツキバテとまで言わないが、あの状況で森田を差すどころか、後ろの佐々木に差されるという始末…見事なハコ3である。

自身の走りや長年SSを背負ってきたというプライドは十字架に姿を変えつつあり、平原を苦しめているのではないか。関東の戦い方や若手育成などやることは山積みなのだろう。悩めるベテランに復活はあるのか?もう一度輝いてほしい。復活のグランプリ制覇なんて素敵だと思う。